更新:8月5日 18:30 ビジネス:最新ニュース千里阪急ホテル、ウェディング情報をフル動画配信大阪の千里阪急ホテル(大阪府豊中市)は5日、ホームページリニューアルに伴い、フル画面の動画によるウェディング情報の提供を開始した。競争が激化する結婚式サービスの認知度を拡げ、顧客の増加を図る狙い。 ホテル業界として初の試みというフル画面で、テレビ放送と同じ1秒間に30コマの映像で配信を開始。制作はプロに発注した約23分のもの。 千里阪急ホテルは、大阪市内から離れている不利がある。しかし1万8000平方メートルの敷地に2棟のチャペル、広い庭、屋外プールなどを有し、立地の良さを生かしたひと味違う結婚式を提案することを差異化のポイントにしている。これらの点が顧客にアピール不足であるため、今回のリニューアルを機にフル画面の画像でウェディングサービスを紹介することに踏み切った。 ホームページ上の動画像配信のアイコンはコンテンツに対応して3つに分けられており、クリックすれば千葉市にある画像配信サービスのITベンチャーのサーバーに接続され、ASPサービスを経由してフル画面で結婚式の模様が紹介される。 同ホテルは、1年前、DVD機器が急激に普及してきたことからウェディングサービスを紹介する映像を作成、それをDVDに焼いて顧客に手渡したところ、キャンドルサービスや花火などの演出サービスの売上高が2割以上アップしたという。フル画面映像も新規顧客の獲得につながると期待している。 ホームページ上の動画配信が普及してきているが、現状は4分の1程度の画面サイズがほとんどで、時間も短いために画像としてのインパクトは小さい。しかし、一般にホームページで画像配信するにはコストの問題や映像品質の確保の問題などがあってユーザーはなかなか踏み切れなかった。 それを可能にしたのは、ASPサービスを提供するアィジーティビィテクノロジー(IGTV、本社千葉県松戸市、伊澤清吏社長)が開発した一般的なストリーミング方式ではない、「追っかけ再生方式(プリローディング)」の映像配信技術を用いたことが大きい。 プリローディングは、サーバーから10秒分程度の画像を送ってパソコン側に溜め込んでおき、再生と並行してサーバーから次の画像を受け取り続けるという配信方式。通信回線のスピードの変動に影響されることなく一定品質のフル画面映像を低コストで配信できる。 |